交通事故によるケガ

 

交通事故のケガの特徴


① 首、肩の辺りが痛く、こわばる。しびれる。

② 吐き気やおう吐があった。

③ 寝ているときにうずく。

④ 何もしてなくても気分が悪い。痛む。

⑤ 集中力がなくなった。

 

「交通事故のケガを甘く見ないでください」

代表的な事故はやはり「ムチ打ち」です。後方からの追突により首は大きく後ろに反り返り、その反動で今度は首が前に倒れます。まさに「ムチ」のように首がしなるのです。普段しなることのない首がしなると、首の筋肉、靭帯がとても強い力で緊張します。レントゲンでは異常が確認できないことも多く、筋肉、靭帯、関節の膜、関節の損傷のことを言います。


これにより関節に歪みが生じます。首まわりの筋肉は自律神経支配の部分もあるので、異常緊張や痛みが続くと自律神経が乱れます。そのために食欲不振や不安感、頭痛、耳鳴り、脱力感などの症状を訴える患者さんもいらっしゃいます。


また、事故後はなんともなくても1か月、半年後などに症状が出てくる場合も少なくありません。治療にかかっていないと後遺症認定を受けられずに自己負担で治療をすることになるかもしれません。ですので、どんなに軽い事故でもすぐに整骨院や整形外科などの医療機関にかかることを強くおすすめします。

 


交通事故治療の特徴

ムチ打ちによる多くの痛みやシビレの原因は、筋肉の強い緊張にあります。この状態が続くことを拘縮といいます。首や背部が拘縮すると首を動かしずらくなります。また、硬い筋肉を伸ばそうとすると痛みに変わります。筋肉が伸びませんので。そのため、痛みの強い時期には頸椎コルセットによる固定をします。また、この時期には手技療法ができないため超音波治療、干渉波治療、テーピングなどの間接的な治療をすることが多いです。

 

徐々に首や肩、体幹を動かしていきます。拘縮は安静であまり改善されません。次に手技療法により首から肩、背中の筋肉の緊張を取り除いていきます。筋肉には起始、停止があり、首の筋肉は肩甲骨に付着したり、背中まで覆う筋肉もあります。ですので、首だけを治療しても効果がでないこともあります。

 

さらに頸椎の歪みを診てきます。本来は頸椎が前方にゆるいカーブを描きますが、事故の衝撃により「ストレートネック」とよばれるカーブのない状態になることもあります。これは頭の重さや体の衝撃を受け止めづらい不良状態です。頭痛、首こり、肩こりの大きな原因になります。また、左右に頸椎が傾いたりすることもあります。

 

当院では「臨床徒手検査法」のジャクソンテスト、スパーリングテストなどの医学的所見から頸椎に原因があるかを精査します。手技療法を中心に筋緊張を取り除き原因となる筋肉を見極め、必要に応じて部分的なストレッチ、手技牽引、頸椎の関節矯正を行います。ムチ打ちは1度でさっぱりとよくなることは多くありません。コンディションを細かく伺いながら二人三脚で治療を行っていきます。不安や疑問、心配のある環境ではコンディションもあがりません。いろいろな問題を解決しながら丁寧に交通事故問題に取り組んでいきましょう。